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「エデンの東」の作曲者

 普通映画音楽というと、ヒットの場合は
映画で流れた音~サウンド・トラック盤というのが多いが、
「エデンの東」はサウンド・トラック盤も発売されたが、
それ以上にヴィクター・ヤング楽団のカヴァー盤が圧倒的な人気だった。

ヴィクター・ヤングはオーケストラを率いて多くの録音を残したが、
演奏者の他に作曲家としても非常に有名だった。
「80日間世界一周」や「シェーン」などのヒットがある。
このためヒットさせた「エデンの東」もヴィクター・ヤングの作曲と思われがちだが、
実は違う。

作曲はジェイムス・ディーンに音楽を教えたこともあるレナード・ローゼンマン。
ディーンが「エデンの東」に出演が決まったとき、
監督にローゼンマンを推薦したのはディーンと言われている。

そのレナード・ローゼンマン自身が指揮をした録音も残されている。
サウンド・トラック録音とほとんど変わらぬアレンジで録音され、
インペリアル・レコードから映画公開直後、
サウンド・トラック盤とほぼ同じ時期に発売された。

日本でも発売されたが、ずっと遅れて63年12月新譜としてだった。
発売は当時インペリアルの発売権を持っていたビクター・レコードからだった。
後にインペリアル・レコードはリバティ・レコードに吸収され、
リバティの発売権を持っていた東芝から、
リバティのレーベルで改めてシングル発売された。

また東芝からはワーナー・レーベルでも
レナード・ローゼンマン指揮の録音が
オムニバス盤に収録されて出たことがあったが、
インペリアル録音とは違った録音だった。、

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このページはミュージックス福岡の大薗が作っています。
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通信販売も行っています。
# by musicsfukuoka | 2006-01-12 17:03 | オールディーズ

「エデンの東」のオリジナル・サウンド・トラック盤~サウンド・トラック盤

「エデンの東」のオリジナル・サウンド・トラック盤は
コロムビアから発売された。
1956年11月に発売されたが、SP盤は発売されず、
ドーナッツ盤での発売だった(LL-27)。
ドーナッツ盤のB面には「理由なき反抗」がカップリングされ、
「エデンの東」はメイン・テーマ1曲だけだったが、
オリジナル・サウンド・トラック録音曲は5曲あり、
1957年にアルバムとして「ジャイアンツ」、
「理由なき反抗」と共に発売された(PL-5040)。
このアルバムはCDの時代になっても出されており、
2005年にはボーナス・トラックを加えて発売されている。
また公式盤ではないが、オリジナル・サウンド・トラックからの
48分30秒に及ぶフル・アルバムも出たことがある。
また1977年にはワーナーから
ジェイムス・ディーンのせりふなども収録した
サウンド・トラック・アルバムが出た。
コロムビア版と同じく「エデンの東」、「ジャイアンツ」、
「理由なき反抗」の3作品からの収録だった。CD化もされた。

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# by musicsfukuoka | 2006-01-09 19:38 | オールディーズ

「エデンの東」~ヴィクター・ヤング楽団のレコード。

空前の大ヒットとなった「エデンの東」のテーマ曲。
ヴィクター・ヤング楽団のレコード。

当時はSP盤だった(レコード番号DE-356)。
ヴィニール盤ドーナッツ・シングルが
初めて日本で発売されたのは1954年4月だったが、
1956年はまだSP盤が主流の時代で、
ものによってはSP盤だけの発売盤もあった。

ヴィクター・ヤング楽団の「エデンの東」は
1956年4月にはヴィニール盤も出たが、
それは4曲入りのEP盤だった(DEP-77)。

2曲入りのドーナッツ~シングル盤が出るのは
1957年になってからのことだった(DS-6)。

「エデンの東」~ヴィクター・ヤング楽団のレコード。_f0036053_20352834.jpg









ヴィクター・ヤング楽団の演奏は、この大ヒット以来、
様々なオムニバス・アルバムや、
ヴィクター・ヤング楽団のアルバムに収録されて
常に手に入る状態にあった。

デッカ・レコードは後に販売権がビクター・レコードに移り、
レーベルもMCAとなった。
現在はユニバーサルに販売権が移っている。
# by musicsfukuoka | 2006-01-08 16:03 | オールディーズ

1956年、日本で最大の洋楽ヒットは...。

1956年の日本での最大のヒットは「エデンの東」。
しばらくは「彗星のように現れた」と形容詞がつけられて
紹介されたジェイムス・ディーンが出演した
同名映画のテーマである。
日本で「ヒット・パレード」のラジオ番組がはじまったのは
前年の1955年だが、
55年の10月に封切られるや
たちまち話題沸騰の「エデンの東」は
その音楽もヒット・パレードに登場し、
1956年の第1週は
アーサ・キットの「ショー・ジョー・ジ」に1位を譲ったものの
第2週には1位を獲得し、
この年は1年間に渡って毎週ヒット・パレードに登場、
うち47週が1位という信じられない記録を残している。
(ミュージックス福岡が独自に集計した
All Japan Popular Hit Parade による)。

レコードはヴィクター・ヤング楽団の演奏する
デッカ盤が圧倒的な人気であった。
映画だけにサウンド・トラック盤も
コロムビア・レコードから発売され、
こちらも番組では紹介されたが、
ヴィクター・ヤング楽団にはかなわなかった。
# by musicsfukuoka | 2006-01-07 17:04 | オールディーズ